2008年5月31日土曜日

asahi health goodbye smoking tobacco kinen 5/31

「もう未練はない、別れよう…」 禁煙デー

2008年05月30日02時58分

 31日は「世界禁煙デー」。たばこと縁を切る人が最後の1本を吸った後、残ったたばこを捨てる「たばこのお墓」が、禁煙セラピーを主催する東京都渋谷区の「アレン・カー・ジャパン」にある。

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喫煙もできるセラピールームにある「たばこのお墓」=東京都渋谷区、鬼室黎撮影

 「お墓」にはさまざまな銘柄のたばこや禁煙ガム、高級ブランドのケースも交ざっている。喫煙歴30年の会社役員(52)は「もう未練はない。これでお別れ」と笑顔で語った。島田美帆社長によると、これまでに約2600人が「埋葬」したという。




asahi food neage gyunyu milk

牛乳よ、お前もか 供給不足、再値上げの可能性

2008年05月30日03時02分

 牛乳が品薄になりそうだ。酪農家の廃業や乳牛の飼料高騰が響き、北海道を除く46都府県で原料となる生乳の生産が減少している。乳価の再値上げの可能性もある。品薄が続く家庭用バターに続き、家計や学校給食に影響を与えそうだ。

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 牛乳が品薄になりそうなのが、北海道を除く46都府県。消費期限が短い牛乳は、消費地の近くで生産された生乳から加工される。生産者団体の中央酪農会議 によると、46都府県の合計では4月、牛乳向け生乳生産量が前年同月比で1.7%減り、生乳全体も同2.6%減だった。5月も減産が避けられない見通し だ。

 06〜07年度は生乳の減産計画が立てられていたが、08年度は一転して2.4%の増産が求められている。チーズなど乳製品の国際価格が高騰し、国産の需要が高まっているのに対応するためだ。

 北海道の4月の生乳全体の生産量は同3.1%増。牛乳向けとして首都圏などの乳業メーカーの工場に運ぶこともできるが、北海道では大手メーカーが 相次いでチーズの新工場を稼働させたり、品薄が続くバターを増産したりしている。北海道の生産者団体は「牛乳向けに例年以上に供給するのは難しい」とい う。

 牛乳の需要は5月から伸び、学校給食がない7月後半から8月まで落ち着き、9〜10月に再び高まる。生乳を牛乳に優先的に回すなどしても北海道以外では地域によって品薄になりかねないという。

 少子化で消費量は減少傾向だが、同会議は「牛乳生産の減少幅が需要の減少幅を上回る」と懸念。門谷広茂専務理事も29日の会見で「このままでは生乳を供給できなくなる恐れがある」と述べた。

 酪農家の減少もある。同会議の29日の発表では4月の全国の酪農家数は同5.2%減の2万1790戸。北海道は2.3%減だったが、46都府県は6.6%減だった。

 トウモロコシの高騰で、4〜6月期の配合飼料価格は07年10〜12月期より16%上昇。飼料高騰で酪農家の廃業が増え、乳牛の飼料を減らす動きも強まって生乳生産量が減る「悪循環」が続きそうだ。

 同会議は、乳価値上げなどで生乳の減産基調を食い止めるべきだとしている。ただ、乳価は今年4月に上がったばかり。乳業大手3社の牛乳の希望小売価格は4月に30年ぶりに3〜7%程度値上げされた。再値上げとなれば、消費者の反発も招きかねない。(伊藤裕香子)

     ◇

 〈酪農の現状〉 酪農家数の減少に歯止めがかかっていない。中央酪農会議によると、08年4月現在の2万1790戸は、ピークだった1963年 (41万7600戸)の約19分の1。規模拡大や生産性向上は進んだが、最近の世界的な飼料価格の高騰などの影響で、特に中山間地や小規模酪農家が多い地 域での廃業が目立つ。酪農家の08年4月の前年同月比減少率は東海で8・3%、四国で8%、関東で7・1%などだった。

 生乳の価格(乳価)は、飲用牛乳などの用途ごとに生産者団体と乳業メーカーの毎年度の交渉で決まるが、08年度は最近の酪農家の窮状も考慮し、30年ぶりに上がった。




asahi art history Horyuji temple Shotoku Taishi

法隆寺金堂の天蓋に再建前の古材 聖徳太子を追慕か

2008年05月30日15時00分

 世界最古の木造建築、法隆寺(奈良県斑鳩町)の国宝・金堂内にある装飾の天蓋(てんがい)(国重要文化財)に、606年ごろ伐採された木材が使われてい たことが、奈良文化財研究所の調査でわかった。法隆寺は聖徳太子(574〜622)が607年に創建したが、670年に焼失し、7世紀後半から8世紀初め ごろ再建したとされる。本尊を安置する中枢部の金堂で、創建時期の古材が半世紀以上経た後に使われていた。法隆寺再建をめぐっては謎の部分が多く、建立過 程を知る上で貴重な資料となりそうだ。

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606年ごろ伐採の木材が使われていた法隆寺金堂の中の間天蓋。釈迦三尊像の頭上につり下げられている

 同研究所の光谷拓実・客員研究員(年輪年代学)が調査した。

 天蓋はカーテンを模した木製の荘厳(しょうごん)具で、仏像の頭上にかざす。金堂内の「中の間」「西の間」「東の間」に3基あり、それぞれ幅約2.4メートル、奥行き約2.1メートル、高さ0.8メートル以上。

 聖徳太子をモデルに造られたとされる釈迦三尊像(623年)がある「中の間」と、阿弥陀如来像(1232年)がある「西の間」の天蓋を修理した際、06年12月と翌年1月に年輪年代法で測定した。「東の間」の天蓋は鎌倉時代作のため除外した。

 「中の間」天蓋の部材のうち最も新しい年輪年は654年、「西の間」天蓋は663年。元は同じとみられる木材が両方に使われていることから、天蓋 2基の制作は663年から数年後と判断した。ところが、「中の間」天蓋の部材のうち、天井板の部分に使われていた木材1枚が606年前後の伐採とわかっ た。

 光谷客員研究員は「聖徳太子を追慕する思いの表れとして、古材を用いたとも考えられる」と指摘している。(編集委員・小滝ちひろ)

     ◇

 〈法隆寺再建・非再建論争〉 670年に法隆寺が焼けたと記す日本書紀をもとに、創建法隆寺(若草伽藍=がらん)の焼失後に現在の伽藍が北西約 200メートルに再建されたと考えるのが再建論。これに対し金堂の建築様式の古さなどから、現在の伽藍は7世紀初頭の創建時のままとするのが非再建論。 1939年に若草伽藍の金堂と塔の跡が見つかり再建論が主流となった。




2008年5月29日木曜日

kumanichi local nature Aso Kuju Miyamakirishima

2008年5月29日 07:15
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鮮やかにミヤマキリシマ満開 阿蘇山上
見ごろを迎えた阿蘇山上のミヤマキリシマ=南阿蘇村
見ごろを迎えた阿蘇山上のミヤマキリシマ=南阿蘇村
 阿蘇山上一帯に自生するミヤマキリシマ約三十万株が満開となり、ピンク色と山の緑との鮮やかなコントラストを見せている。高岳登山口にある仙酔峡より標 高が二百〜三百メートル高く、十日ほど遅れて見ごろを迎えた。

 二十七日は、山上広場周辺にレンタカーや観光バスが次々乗り入れ。観光客がカメラを手に、鮮やかなピンクの花を楽しんでいた。今週いっぱいまで楽しめそう。

 自然公園財団阿蘇支部によると、昨年三月の原野火災で焼けた株は、根元から新芽が出たのを確認。十センチほどに成長しており、「地上は焼いたが、根は生きていた。二、三年後には小さな株に花が咲くでしょう」と話している。(宮崎あずさ)


kumanichi local drama Saka-No-Ue-No-Kumo Misumi nishi harbor nishiko

2008年5月28日 21:49
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三角西港でロケ ドラマ「坂の上の雲」
約200人の地元エキストラが参加してあった「坂の上の雲」のロケ。群集の間から走り出ているのが、俳優の本木雅弘さん(手前)と香川照之さん=三角西港
約200人の地元エキストラが参加してあった「坂の上の雲」のロケ。群集の間から走り出ているのが、俳優の本木雅弘さん(手前)と香川照之さん=三角西港
 来秋から放送されるNHKの大作ドラマ「坂の上の雲」の撮影が二十八日、宇城市の三角西港であり、主演の本木雅弘さんら俳優陣と約二百人の地元エキスト ラが参加。明治の横浜港という設定で、当時のにぎわいが再現された。

 司馬遼太郎さん原作。日露戦争で活躍した秋山真之(本木さん)と、その兄好古(阿部寛さん)を中心に、新時代・明治を生きた人々のエネルギーや苦悩を描く。

 二十八日は、雨の合間を縫って、十代の真之と、同郷の友人正岡子規(香川照之さん)が、恩師高橋是清(西田敏行さん)と横浜港を訪れるシーンを 撮影。「昔の石積みの岸壁が残る港は、日本でも数少ないためロケ地に選んだ。人数や、船からの撮影もあるなど、国内ロケでは最大級」と菅康弘NHKチー フ・プロデューサー。主演の本木さんは「時代の熱気、勢いに突き上げられる感じを表現できたら」と話していた。

 県内では二十七日、熊本市黒髪の熊本大五高記念館でもロケがあり、真之、子規、二人の友人夏目漱石(小澤征悦さん)の学生時代などを撮影した。同ドラマは来年秋から三年間で三部全十三回を放送、県内ロケ分は、第一部に登場する。(平井智子)


kumanichi local Yamaga Kikuchi sports bike bicycle road race Korea-Japan

2008年5月28日 14:21
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自転車国際ロードレース 来月、山鹿市で
「第1ステージ」開幕の会場となる山鹿市菊鹿町の国指定史跡・鞠智城跡=山鹿市
「第1ステージ」開幕の会場となる山鹿市菊鹿町の国指定史跡・鞠智城跡=山鹿市
 山鹿市は二十八日午前、自転車競技の国際ロードレース「第一回ツール・ド・コリア—ジャパン」の開幕戦を六月二十一、二十二日の両日に開催すると発表し た。アジア、ヨーロッパ、アフリカなど十四カ国、計百三十二人の選手が参加。市内の周回コースで熱戦を繰り広げる。
 主催する韓国体育振興公団が昨年末、国際大会の開催を日本自転車競技連盟に打診。「ゆうかファミリーロード」などの施設を持ち、韓国とゆかり が深い鞠智城があることから山鹿市が名乗りを上げた。七月四日まで日韓十カ所を転戦。第一ステージを山鹿で開き、残る九ステージはソウルや釜山など韓国で 行う。

 日韓、中国、ホンコンなどのアジア勢のほか、ドイツ、オランダ、オーストラリアなど計十四カ国、二十二チームが出場予定。一チーム六人の着順とタイムの合計ポイントで個人・団体戦を競い、各ステージとトータルで表彰する。

 二十一日はプロローグとして、市カルチャースポーツセンター特設サーキットで全選手が一周千八百メートルのタイムトライアルに臨む。

 二十二日は鞠智城で第一ステージ開幕式。選手たちは約四キロパレード走行した後、あんずの丘公園をスタート・ゴールとする約十三・四キロのコースを十三周する。競技中は時速五十キロ以上に達するため大規模な交通規制が敷かれるが、沿道から応援できるという。

 中嶋憲正市長は「世界大会の開催は市民にとって大きな誇り。経済的、文化的な効果も計り知れない。安全確保に全力をそそぎ、ぜひ成功させたい」と話している。(稲田稔丈)




asahi shohyo 書評

漱石—母に愛されなかった子 [著]三浦雅士

[掲載]2008年05月25日

 漱石が幼少時、生家と養家を行き戻りしたことはよく知られ、本人も小説などに書いている。江戸っ子の無鉄砲ばかりが強調される「坊っちゃん」を皮 切りに、漱石は生涯、母の愛を疑うという苦悩と闘いながら作品を書いてきたのだと、小説だけでなく「文学論」も含めて作品に分け入りながら説く。

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asahi shohyo 書評

古代から来た未来人 折口信夫 [著]中沢新一

[掲載]2008年05月25日

 芸能者とは古来、時空につかの間通路を開き、「あの世」との交信を図った。精霊とともに生きる古代人の息吹をよみがえらせ、未来につなぐものとして、芸能史を端緒とした折口の膨大な知的世界のエッセンスを解き明かす。

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asahi shohyo 書評

マザーグースの絵、千点

[掲載]2008年05月25日

 イギリスなどに伝わる童謡「マザーグース」を紹介する本に添えられてきた約千点のイラストを集めた『マザーグースイラストレーション事典』(夏目 康子・藤野紀男編著、柊風舎)が刊行された。200年以上にわたって描かれてきたイラストを約70の歌ごとに分類し、絵から伝わる暮らしぶりなどを分析・ 紹介している。

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asahi shohyo 書評

グーグル 激変のネット検索 その行く末は

[掲載]2008年05月25日
[評者]山口栄二

 マイクロソフトのヤフーに対する買収提案は失敗に終わったが、ネット検索の世界は今後も激変が予想される。その気配を反映してか、検索エンジンの巨人、Google(グーグル)を論じた本の出版が続いている。

 『グーグルが日本を破壊する』は、売り上げ成長率よりコスト上昇率が高く高コスト体質になっている、売り上げの90%以上が検索連動広告の収入で 新たな収益の柱が育っていない、巨大な中国市場でビジネスをするため中国当局の検閲を受け入れた、などの問題点を指摘。一方で、検索キーワードと連動した グーグルの「アドワーズ広告」は、クリック率などで広告の費用対効果がわかり、見てほしい利用者をねらって広告が打てることから今後こうしたネット広告が 増え、不特定なマスを対象としたテレビCMなどは減っていくだろう、と予測する。

 『アップルとグーグル』は、アップルとグーグルの間に「トップの年俸がわずか1ドルである」「エンジニアを大切にするフラットな組織」「食べ物に こだわる会社のカルチャー」「ユーザーを魅了する遊び心」など多くの共通点があり、両社がもたらす変化は日本の様々な領域に影響を与え、多くの産業が破壊 的なダメージを受けるかも知れないと指摘する。

 『Googleとの闘い』は、1500万冊の本をデジタル化する「グーグル・ブック・サーチ」計画に対して、「一極支配の副産物として彼らが自ら の利益のために世界の考え方を一方的にコントロールしようとすることまでは望まない」と主張。検索結果の上位に英語の本が表示されることを懸念する。

 『Googleが消える日』では、グーグルは、工業化社会を支えてきた広告というビジネスモデルだから、「通信と放送が融合する時代では通用しない」と論評する。


asahi shohyo 書評

わが夫、チェ・ゲバラ—愛と革命の追憶 [著]アレイダ・マルチ

2008年05月29日

■ゲバラを最もよく知る妻が、没後40年間の沈黙を破り、初めて出した回想録。"人間ゲバラ"を克明に明かす。秘話満載。女性の目で革命を見続けた記録としても貴重。世界的な注目作

 没後40年たっても世界中で人気のチェ・ゲバラ。妻のアレイダ・マルチが長い沈黙を破り、初めて回想録を出した。英雄の実像、家族への愛など人間 ゲバラを克明に明かす。感動の秘話満載、初公開の手紙や秘蔵写真も100点近く収録。キューバ革命を詳細に伝える歴史記録としても貴重。アレイダが語るの は「本書が最初で最後」としており、ゲバラ関連書の決定版。世界に先駆けて出版されたイタリアでは大ベストセラーに。世界中の話題作。

    ◇

 後藤政子訳

朝日新聞出版

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